売れる『化物語』、売れない『青い花』

化物語』のDVD、BDが売れている。

『化物語』 第1巻 2週目のBD売上枚数は約8000枚、累計56000枚に -今日もやられやく-


一方、『青い花』は売れていない。

ちょっと気になるんですが…… - 百合な日々


この2作は私が原作を読んでいてアニメも全話視聴していたので気になった。私は『化物語』より『青い花』の方がはるかに面白いと感じたからだ。私は志村貴子先生(以下敬称略)が大好きなので偏見は大いにあろうが、ここまでの差が出るのは何かあるに違いない。以下にこの差が出た理由を考察してみる。


  • 特典

分かりやすいのが付属特典。最近は雑誌の特典も豪華なものが多く話題になるが、つまりは特典目当てで買う人がいるからだ。
まず『青い花』を見てみる。

[初回生産限定特典]

1.志村貴子先生描き下ろしオリジナル上製ケース
2.志村貴子先生描き下ろしイラスト入りデジパック仕様
3.志村貴子先生描き下ろし漫画を含むポストカードセット
4.特製封筒「今日からあなたも藤が谷のお嬢さま」

[第1巻映像特典]

ノンテロップオープニング映像

TVアニメ『青い花』公式サイト


志村貴子ファンの自分としては即買いだが、最近はこれくらいつくのが当たり前な空気もある。特典で購買意欲を誘うにはやや弱いかもしれない。

次に『化物語』。


【完全生産限定版特典】
★キャラクターデザイン:渡辺明夫描き下ろしデジパック仕様
★本編DISC+特典CD(ひたぎクラブ主題歌「staple stable」 & あとがたり完全版 収録)
★原作者:西尾維新書き下ろしキャラクターコメンタリー
★三方背クリアケース
★特製ブックレット(12P)
エンドカードピンナップ×2枚
★スーパーピクチャーレーベル
★特典映像
化物語 - 西尾維新アニメプロジェクト


主題歌のCDがつくのは大きい。この主題歌、アニメではフルで流れなかったため貴重である。この主題歌CDが毎回つく(*『化物語』は2〜3話完結で、主題歌はそのたび変わる)だけでも豪華なのに、キャラクターコメンタリーが実はとんでもないものだったのは発売後話題になった通りである。


  • 原作ファン

化物語』の原作者である西尾維新は元々若者に人気。戯言シリーズが文庫化されまたファンが増えたように思う。
一方で志村貴子は漫画読みの受けは良いが一般知名度となると数段劣るだろう。そして問題はこの母体の差だけにとどまらない。

すなわちファン層の問題だ。当たり前だが、アニメのDVDが売れるには「アニメを見てかつDVDを買ってくれるオタク層」に受けなければならない。既に述べたように西尾維新は20代の若者からの人気は相当なものである。ライトノベル(と定義してよいか迷うが)を中心に人気少年漫画のノベライズや原作もするなどサブカル面で仕事をしている。ライトノベルや漫画を愛好する層は先ほど挙げた「アニメを見てかつDVDを買ってくれるオタク層」とかぶる。


志村貴子は知名度の高い少年漫画での連載はしていない。漫画読みからの評価は高いが代表作『敷居の住人』からのファンはもう30代前後だろう。しかしここでは年齢よりもこの「漫画読み」が「アニメを見てかつDVDを買ってくれるオタク層」とあまりかぶらないのが問題だ。「アニメを見てかつDVDを買ってくれるオタク層」は普段からアニメをよく見るタイプのオタクが多いと思う。この層が漫画を読まないとは思わないが、その多くは週刊少年誌しかチェックしていないのではないか?あとはアニメで見て面白かった漫画を買う、というのが基本的なスタンスのように思う。私はこの分類だと漫画読みの方なので推測でものをいうが。漫画読みの中には漫画は読むがアニメ、ライトノベルは全く知らない者も多い。つまり志村貴子のファン層はDVDが売れるに適していない。


  • 話題性

09年夏アニメ 2ch内外での人気・評価・話題性等の順位比較まとめ 他 -今日もやられやく-

上でふれたファン層の問題に加え、『青い花』には話題性が足りなかったように思う。
化物語』の主題歌はニコニコ動画などで有名なsupercellが担当、さらに歌うのは同じくニコニコ動画などの歌い手として有名なガゼルさんを起用と、放送前から話題となった。またアニメイトとらのあなのフェアなどでもプッシュされていた。

  • 原作

原作が小説か漫画かという違いも大きい。『青い花』の原作は漫画なので既に絵がある。動きと音は追加されるがとにかく絵を見ることはできるわけだ。同じような絵を漫画で読めるのならば(しかも漫画の方が原作である)漫画で満足してしまう者も多いだろう。

化物語』の原作は小説だ。小説にはアニメのような絵がないわけで、視覚的な情報がほぼ0である原作を読むのとアニメを見るのとでは大きな違いがある。漫画と比べれば明らかだ。



  • まとめ

結局人気だよね。

電撃オンライン「2009年夏放送のアニメで、もっともおもしろかったのは」 -今日もやられやく-


  • 最後に

みんな『青い花』買おうぜ!(あえて『青い花』だけしかはらない)

青い花 第1巻 [DVD]

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