売れない『青い花』への不安

2009/11/02付 アニメDVDTOP100 & BDTOP30-今日もやられやく-


まぁ予想通りと言うべきか、『青い花』が売れていない。

先日はこんな記事を書いて、それはもう多方面からおしかりを受けたわけだが、分析の甘さを指摘されてへこんでいる間に、そもそもなぜ私は慣れない売上についてなぞ書こうとしたのかをすっかり忘れていた。この結果を見てそのときの気持ちを思い出したので少し記しておく。私は『青い花』が売れてほしいと、売れないのが怖いと思ったのだ。



基本的に企業は利潤を求めるものだから、モノが売れた方がいいのは確かだ。

この売上をみれば『青い花』のような作品はアニメにしても売れないから作らない、製作側としてはそう判断するのが自然だ。しかし『青い花』はアニメが作られ、少なくとも私は良いと思う質に出来上がった。それでも、あまりにも売れなければ今後は製作を考えられてしまうだろう。そして今、そのあまりに売れていない状況に『青い花』はある。

もし私が良いと感じた点が売れない要素だとしたら、少なくとも製作側がそう判断すれば、今後その「良い」点は失われるだろう。当然の流れだ。そうやって私が良いと感じたものが売れなければ、やがて「良い」ものは作られなくなる。


青い花』に限らず、私は「静かな」作品が好きだ。『神戸在住』や『ヨコハマ買い出し紀行』が好きだ。激しい動きがあるでなく淡々と自然に始まって自然に終わっていく話が好きだ。
キャラクターが立って展開が大きく動く作品も好きだが、それ以上にこの静かな作品が好きだ。しかし私の嗜好は置いて売上という点で見れば、明らかに前者の方がが売れる。これはアニメだけの話ではなく、漫画もそうだ。人気のある、売れる漫画はたいてい「静かな」作品ではない。

ただ漫画の場合はこの差が絶望的なものではない(と信じている)。確かにジャンプ連載の人気漫画とマイナー誌の静かで地味な漫画とでは売上の桁が違う。が、それでも良作はある程度売れる。もちろん売れない良作も多くあるのだろうが、現在でも「静かな」作品がかなりあるのを見ると、作られなくなるほどリスクはないのかなと勝手に安心している。

だが、アニメは分からない。どうも私はアニメ業界には疎いのではっきり言うが、分からない。分からないから怖い。基本的には一人の作品である漫画と違って、アニメは多くの人の関わる事業なので売れないリスクがより高いのではないか?そうすると売れない作品を作ってくれるのか?という不安が出てくる。


売れないことに誰が悪いもない。それはただの結果だ。買わなかったから売れなかった、それだけだ。


「良い」ものが売れない嘆きをよく聞く。漫画アニメに限らず、映画や小説やあらゆる表現媒体において、よく聞く。

ある者は言う。「良い」ものが売れないのはみんながそれを知らないだけだ。知られれば「良い」ものは必ず売れる!

またある者は言う。「良い」ものを良いと判断できないのが悪い。大衆は「良くない」ものばかり買っている!


本当のところは分からない。ただそれが売れなければ、どんなに「良い」ものもいつか作られなくなる、それは事実だ。


結局、私が恐れているのはそれだけだ。そういうわけで今、『青い花』が売れないのが怖い。


青い花 第2巻 [DVD]

青い花 第2巻 [DVD]