ジャンプはいい加減負けるべき。なにやってんだお隣のマガジンはもう負けてるぞ!

タイトルは以下の記事の(乱暴な)要約。ので、順を追って説明していく。

まず皆さん知っての通り、週刊少年ジャンプにはスポーツ漫画が少ない。


雑誌にスポーツ漫画を置くメリットは大きい。


前提として、オタク界隈においてかつて中心にあった漫画はそこからどんどん外れてきて、中心はアニメに取って代わられている。つまり漫画は衰退産業であること。だからオタク相手の漫画ばっかり載せてても未来はない。もちろんターゲット層の広いジャンプならこの意味はさらに大きい。


その中でスポーツ漫画は一般層にも受けがいい。


実際ここ数年はスポーツ漫画のヒットが多く、それも雑誌をけん引するレベルの人気作品もけっこう出てきた。

アフタヌーンの一般化に『おおきく振りかぶって』の貢献が強かったのはもう2004年の話だし、以降『あひるの空』・『ダイヤのA』・『少女ファイト』・『弱虫ペダル』・『GIANT KILLING』…………などなど。

以上を踏まえて、雑誌としてスポーツ漫画を置いておくことはメリットが大きいと考える。


そしてジャンプにはそのスポーツ漫画が少ない。


長く続いた『アイシールド21』が終了した現在は、『黒子のバスケ』がどうやら落ち着いて新しい『少年疾駆』がどうなるかといったところ。

週刊少年誌には20数作品が載っているわけだが、この中に最近まで1作しかスポーツ漫画がなかった、と。しかも黒子もいつくような漫画じゃなかったような危なかったし、アイシールドは奇跡的に天才だったよな………というのは私見ですが、他誌をみてれば一時期野球漫画が3つ同時連載してたなんていうサンデーや、今まさにスポーツ漫画が人気を引っ張ってるマガジンの例があるわけで。


実際ジャンプという漫画誌は異常なまでにスポーツ漫画が馴染みにくい。


これはジャンプという雑誌を勝利構造が支配していることに因る。「友情・努力・勝利」の三本柱は崩れた、などと昔から話に出るが、これは「友情・努力」の描写が足りないというだけで、「勝利」は常に居続けてる。

ジャンプにバトル漫画が多く、生死をかけたバトルでは「負け」を描きにくい。常に勝つ構造が支配する。こち亀ジャガーは特別枠として、その中でスケットダンスのような勝利構造から外れた漫画が3年生き残ったのは大きい。が、しかしそこまでで、それより長い漫画はすべてこの勝利構造に囚われている。


いい加減この勝利構造から脱却しないと、ジャンプはスポーツ漫画が少ないという以上の痛手を受ける。


『あひるの空』にみるスポーツ漫画における「負け」の機能


「以上」とはこの記事で書いたことの逆。勝利の価値が下がり「負け」があることによる緊迫感はなく、物語構造はパターン化し、テーマは伝わりにくくなる。


なにも「勝つばかりが良いんじゃない!世界で一つだけの花!」なんて言いたいわけじゃなく(つまり主義的な意味でなく)、スポーツ漫画の少ないことも含めて勝利構造に囚われた作品ばかりの今のジャンプはとてもバランスが悪い。念の為言うと、私は今のジャンプを面白いと思っている。しかしバランスは悪い。ということはいつ崩れてもおかしくない。

ここでスポーツ漫画が好調のマガジンを見てみると、マガジンのスポーツ漫画はどれも順調に負けている。「負け」が描けている。この点であくまで「勝ち」に固執するジャンプを突き放してる。

  • 要約再掲

ジャンプはいい加減負けるべき。なにやってんだお隣のマガジンはもう負けてるぞ!

  • 8/5 追記

「子供たちのためのジャンプ」−ジャンプは負けるべきなのか? - 稀な晴れ-読書,呟き,痕跡-

kamiharuさんにご指摘いただきました。私がけしかけた色が強く、またジャンプという漫画誌について考える際参考になると思いますのでここに掲載させていただきます。