『この彼女はフィクションです。』3巻:恋愛バトルの決着と創作者の責任

この彼女はフィクションです。(3) (少年マガジンコミックス)

この彼女はフィクションです。(3) (少年マガジンコミックス)

この表紙は羨ましすぎるだろう……。


市民祭でユーリ・ミチル・フーコが主役となる演劇をやることになった玉響西高校文芸部の面々。あっという間にやって来た玉響祭本番の日、舞台裏でフーコ先輩の言葉に揺さぶられたユーリは本番舞台でフーコ先輩に告白をしてしまいます。それを聞いたミチルは恋のバトル(文字通り)を始めてしまい……と大波乱の3巻。

16話で創作者という共通点のあったフーコ先輩に初めてユーリが自分の創作行為を認めてもらえた過去話(入学式に黒髪ロング娘いるのにミチルしか目に入ってないあたり現実見えてない)からそのまま告白に至る流れがスムーズで、ここから観客置いてきぼり展開に。2話で見せた目からビームを舞台で使い、フーコ先輩を消そうとするミチル。

「"犯人"は……この私だったんだ!!」と芝居がかったセリフを堂々言ってしまうフーコ先輩が面白いです。そして久しぶりの目からビームも無駄にかっこいい。演劇舞台のセリフは全部カッコつけてるのに、フーコ先輩の「好きなの。」だけカッコついてないところがいいですね(文字だと分かりにくい……)。



自分だけのための創作であったミチルが「公開」されてしまったがために周囲に影響を及ぼし、その作者としての責任を自覚するユーリ。恋愛だけでなく創作に対する態度の話も絡んで物語は一気に佳境。

火炎センサーが反応して舞台にシャワーが出てしまったのが、話が盛り上がって来たところで雨が降るフィクションの都合のよさを無理やり説明づけたかのようで面白いです(観客は雨の演出だと勘違い)。

最終的には作者ユーリの手を離れたミチルが成長して幕を閉じ、気になる観客の反応はというと……目からビームは特殊効果、役名でなく本名で呼んでいたのはメタフィクションの手法ということで勝手に納得してくれました。こういうのはフーコ先輩が言うところの「実現力」が働いていると思うと深読みしてる客が笑えます。

ノートの記述通りに"蘭未散"を存在させる為に……なんらかの超常的な力が働いてつじつまを合わせてる……そう…言うなれば「実現力」!(第9話「ご都合主義なあのコ」)


フーコ先輩の作品評価も上がって三人の関係も丸く収まり見事にハッピーエンド……と思いきや新キャラクター・アムも登場しもう少し続くようです。次巻完結。4巻は来月発売の予定。

20話にはあの噂に名高いフーコ先輩の「なーんて☆ねっ!」が。

また21話のフーコ先輩もかわいいんですが、これもフーコ先輩の視点に入ってるのが大きいですね。