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『常住戦陣!! ムシブギョー』主人公が超いい子です

 やはり面白い『常住戦陣!! ムシブギョー』。サンデーの看板となって爽やかなイメージを広げてほしい漫画ですね。

常住戦陣!! ムシブギョー 1 (少年サンデーコミックス)

常住戦陣!! ムシブギョー 1 (少年サンデーコミックス)

 前にも書いているのですが(関連:『常住戦陣!! ムシブギョー』 仁兵衛の沸点について - 水星さん家)ムシブギョーの主人公が超いい子です。そしてムシブギョーという漫画の面白さもその主人公の魅力と一体です。素直で真っ直ぐな仁兵衛にふれることで世の中の悪意や諦観といったものが浄化されていくカタルシスと、そのことにも気付かないアホの子・仁兵衛というバランスがこの主人公人気(知る限りでは超人気)の要因でしょう。

 主人公の説教で周りが変えられるのではなく、仁兵衛にふれることで周りが自分を見つめ直し自ら変わっていく流れはとても爽快感があり、年少読者には「感情移入」型として、年長読者には外から見られる型の主人公として両面で人気の出そうな気がします。

 仁兵衛は元々は父親をスカウトしに来た小鳥に頼み込んで単身江戸に上がり「武士の本壊とはお上の役に立つ事」という精神で公へ奉仕します。つまり巻き込まれ型でもなければそのモチベーションは特定の誰かを守りたいとか自分が暮らしてきた日常を守りたいでもありません。仁兵衛の想いは「人の役に立ちたい」。

 仁兵衛のみならず登場人物全般に言える事ですが、武器(能力)の強さが押し出されず人が先に立つというのも力だけを暴走して感じさせない作りで気に入っています。これぞ少年漫画。

 小市民的であんまりビッグな野望を持っていないのがサンデー主人公という認識ですが、ひねくれ者共が多い中でこれほど素直ないい子を出して来たムシブギョーに大期待ですよ!

 と、先週まではこの文脈で面白さの延長にあったのが、今週はあと数話かかると思っていたところを一気に飛ばして来た展開の面白さも。

 二人の出会いは(擬)音もなく静かに。圧倒的に白い蟲奉行様は圧倒的に黒い羽衣狐様と対置されうる存在感です。


 比べて分かるこの白さ(そして黒さ)!