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『スタードライバー THE MOVIE』観てきた

 最近少々他のアニメを観ているため感覚が麻痺していたが、これだけの美少年たちがこれだけの女子に囲まれていて25話もあれば、むしろキスの一つや二つしない方が不自然だということを久し振りに思い出させてくれた。作中タクトとスガタはとにかくモテる。それは外野にキャーキャー騒がれるというだけでなく、複数人からけっこう重い愛を受けたり、ガラス越しでないキスを受けたりする。そういう銀河美少年ズから本気で迫られるからこそ、ワコ様のヒロイン格が上がるというそれ男女逆じゃね現象も起きる。

 『スタードライバー THE MOVIE』観てきた。流星の降る真昼間。

 なんというかわたくしも『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』というストレスフルな映画を経たわけでありましてこの『スタードライバー THE MOVIE』の与える爽快感はとてつもなく気持がよかった。

 このハイパー青春の謳歌ストーリーを観るにあたって事前にアオハル(集英社ヤングジャンプ増刊)を買ってリビドーを高め準備してきたのだが、終わってやはりタクトほどの作品はそうそうないなと感じられた。この圧倒的な爽快感!銀河美少年!お、おう……おう!みたいなものは決して他では味わえないはずで、俺は寂しさを抱いてきっとタクトくんの匂いがするであろう新宿の地を後にした。というかタクト世界ってガラス越しのキスが流行ってたりなんだりでなんか不思議だったから、あれが新宿という実在地に接続してしまったのか、お、おう……みたいな感じ。

 たぶんこの映画の感想は「テレビ版の再構成が巧い」「新作パートが足りない」という二つが上がる。一般的にも、私的にもそうだ。新作パートが足りないについては「人生という冒険は続く」の続きの一部を見せればいいというコンセプト(監督言)なんだろうが、エピローグ感は見られたがエピローグは見られなかったような印象で、換言すれば新宿分足りない。せ、せっかく新宿まで出かけたのにな!

 タクトは周りのキャラが立ちすぎていたり謎が謎のまま進んだりでいまいちメインの進行ストーリーを見失う面があったが、基本的には流れてきたヨソモノのタクトが、島に囚われたスガタやワコ(そして巫女たち)を解放し、島に囚われた者が自分を取り戻す話だ。まぁ、だから島から解放された彼らが島の外に居るというシーンは必要だったのだろう。なぜそれが新宿かは知らないが。

 そういうテレビ版の再構成が映画は巧い。映画では全体を巫女のエピソードにきれいに切って区分していたため、それぞれの「島に囚われた者が自分を取り戻す」ストーリーに集中できて群像劇的な面が巧く出た結果となっている。が、分かりやすくまとめたために判らないこともはっきり出てきた。そう、サカナちゃんだ。

 け、結局サカナちゃんってなんだったの? サリナ部長は「謎キャラ」なポジションだからあれでいいけど、サカナちゃんはもっと判ってよかったんじゃない?
 島の人らとは作中ほとんど話さないまま島を去ってしまい、サムの話にはいやに感情的だったサカナちゃん。先にタクトは「島に囚われた者が自分を取り戻す話」と言ったが、彼女が何かから解放されたり幸せになったりという様子ははっきり見えてこなかった。このへん巧いのがヨウ姉妹のエピソードで、これは単体で取り出しても成立するくらいの出来で、勝手に失恋して成長していく女の子GO TO 百合を見せてくれたあっぱれ。
 劇中新宿でタクトらとにこやかに合流するサカナちゃんのシーンがあるのだが、あれはもっと久しぶりに会ったけど今何やってるのか誰も知らない同窓生みたいなポジションであるべきだったのではないか。もしくはサカナちゃんfacebookまめに更新する女子とか?

 とーいうことで、サカナちゃんを主軸に据えた『スタードライバー THE 新宿』が始まるといいな。来週もう一度観に行くぜ。