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今週の黒ロン:『風立ちぬ』

 映画『風立ちぬ』を観てきた。
 タイトル通りこの映画では「風」が大きなキーになっている。
 風に飛ばされた二郎の帽子を菜穂子がキャッチし、今度は飛ばされた菜穂子のパラソルを二郎が捕まえる。なかなか一緒に居られなかった二人が遊ぶ貴重な場面は、風に流された模型の飛行機を送りあうという形で見られる。

 風は自然の定めるもので人間はそれに逆らえない。そういう時代の風のようなものもこの映画には流れていて、二郎の飛行機はその意思と無関係に戦争に用いられ、菜穂子の病も治らない。

 という話は置いといて。
 なんで風で黒ロンバサアアアできるのに菜穂子も妹も黒ロンじゃないの? ラピュタも断髪アニメだし宮崎駿はショートカッ党員なの?
 という不満は大いにあった。正直これはダメだと思いかけた。が、やはり間違っていたのは私であった。


 話が進むにつれだんだん変化が見えてくる。菜穂子の髪が長くなっているのだ。




(菜穂子before)



(菜穂子after)


 だが、もう少しというところで菜穂子は二郎の元を去る。それを知った二郎の妹は「美しいところだけを見てほしかったんだね……」と言う。つまり黒ロンが伸びていくところを。
 『風立ちぬ』黒ロンと言うには少々短いのではという意見もあると思う。それでもここにあるのは「生きねば。」という黒ロンであろうとする意志なのだ。
 最後、自分の設計した飛行機を見守る二郎はきっと菜穂子の黒ロンバサアアアも見たかったと思っていたのではないだろうか(いや私も見たかった)。
 あと予告であった『かぐや姫』は本当に黒ロン映画ぽいので観ようと思いました。