今週の黒ロン:『恋は雨上がりのように』

 新年始まったばかりですが『恋は雨上がりのように』がすごく良い黒ロン漫画です。これ、表紙を見て惹かれる人はまず買って間違いない。


恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)

恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)


 短距離走者として陸上部期待の星であった女子高生・橘あきらはある日突然足のケガにあい、部活を辞める。彼女は部活を辞めたことで空いた時間をファミレスのバイトに費やしており、そこの店長に恋をしている――――という、説明しようと思えば1話で十分できるだろう背景を、1巻収録の8話かけて徐々に、それもセリフやモノローグの言葉ですべてを説明せずに絵で明かしていく構成が良いです。

 あらすじから内容はいわゆる「枯れ」のような、落ち着いてかっこよく陰のある年上男性に惹かれる話かと思いきや、店長はあくまでただのおっさんで、主人公以外からの評判は情けない冴えない中年男性といったくらい。そのため主人公の好みがちょっと変わっているというバランスが、歳の差恋愛ものにして「おじさまの魅力に萌える」ではなく、「女子高生かわいい」に仕上げています。その結果、本来なら年上男性の魅力描写に割かれる分も女子高生の方に注力されているため、全編において全力で黒ロンを楽しめます。

 そしてこの漫画、最も肝心な所である長身の黒ロン美人の描き方がうまい。画としても足長いまつ毛長い目ぱっちり姿勢いい髪さらさらで、かわいいよりきれいが描けているのはもちろん、ステレオタイプなわかりやすいキャラ付けをされていないことも非常に好みです(「スポーツ少女だからおしゃれに興味ない」でなくネイルやってたりピンクが好きだったり)。

 ということでまとめると、相手男性より主人公の女子高生に描写は集中されており、その女子高生はジャケ買い必至の黒ロン美人、それをゆっくりと背景を明かしていく構成のために堪能できる、というのが『恋は雨上がりのように』の優れた点でしょうか。以下のリンクで1話試し読みができるので表紙だけでなく中身もさらっと見ておきたい方はどうぞ。


作品詳細『恋は雨上がりのように』 | ビッグコミックスピリッツ公式サイト -スピネット-