読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

今週の黒ロン:『柊様は自分を探している。』

 本日発売の週刊少年サンデー西森博之先生の新連載『柊様は自分を探している。』が始まりました。西森先生は昨年、新編集長が名前を挙げてカムバックを期待したベテランであり、最近勢いの良いサンデーの面白さがこれで安定するのではと思います。



 西森先生は代表作『天使な小生意気』で絶世の美女を描きましたが、『柊様は自分を探している。』にも絶世の美女が登場し、しかもそれが黒髪ロングということで、まだ第1話が掲載されたばかりなのですが、ここで採り上げる次第です。


mantan-web.jp


 西森先生は決して「絵が巧い」と言われるタイプの漫画を描きません。もちろんベテランなので安定した完成された自分の絵柄を持っていますが、それは一般的に巧いとか美しいとか言われるタイプの絵ではありません。
 要するにこの漫画では絵の力だけで絶世の美女を表すということをしません。それでも読者はこの「柊様」が絶世の美女であり、とてつもないカリスマを持っていることに何の疑いも抱きません。だから漫画はおもしろいです。

 「柊様」という格の高い美人を表すに際し、『柊様は自分を探している。』ではまず視点人物の格を上げるところから始めます。生徒からは慕われ家族を含め周りから信頼も得ておりモテるが女性に興味は持ったことがない好青年の御曹司。それが「柊様」を一目見て圧倒されることで、「柊様」が圧倒的に格上の存在であることを示します。

 その後も「柊様」の圧倒的な自信に満ちた話し方や当然のように上に立つ行動、そして来歴の謎は、第1話にして彼女のカリスマをこれでもかというくらいに感じさせます。カリスマすぎてつい命令を聴いてしまうとか、つい跪いてしまうとか。『惑星のさみだれ』の魔王さみだれ様を彷彿とさせるカリスマ表現。
 漫画は1枚のイラストではないので、こうした工夫からいくらでも美しさやすごさを表現できます。当ブログでも「絵が巧い」タイプの黒髪ロングを主に紹介してきましたが、もっともっと黒ロンの可能性はあるのだよなと、思い出させてくれる第1話でした。

 『柊様は自分を探している。』が長らく4大週刊少年誌に不在であった黒髪ロングのエースとして活躍してくれることを、もう確信に近い期待をしているのです。